銀座を題材にした物語 その1

『銀座二十四帖』

『銀座二十四帖』は、1955年9月16日公開の映画です。主なキャストは「志津野一平 地獄の接吻」の河津清三郎、「おしゅん捕物帖 謎の尼御殿」の月丘夢路と北原三枝、「青空の仲間」の三橋達也、「緑はるかに」の浅岡ルリ子の他日活入社第一回の大坂志郎など。週間朝日連載の井上友一郎の小説を「うちのおばあちゃん」の柳沢類寿が脚色し「あした来る人」の川島雄三が監督「七つボタン」の横山実が撮影を担当しました。

『銀座二十四帖』あらすじ(1)

京極和歌子は少女時代、奉天で、今ではただ五郎としか記憶がない放浪画家に“少女像”を描いてもらった。この絵にはGMとだけサインがある。画家との再会を夢見る彼女は、その絵を銀座の泰西画廊に持ちこむ。まもなく桃山豪という画家が名乗り出たがやがて第二の男が名乗り現われ、桃山はニセであることがわかる。第二の男はプロ野球のスカウト三ツ星五郎であるが、彼も怪しい。一方、銀座の顔役で花屋を経営している三室戸完こと通称コニイは、この事件の最初から和歌子に異常な関心を示していた。彼女は夫の克巳がヒロポン密造の事業に関係しているのを嫌って、一人娘珠代を大磯の自宅に残したまま別居しているが、そこへ突然大阪から姪の仲町雪乃が上京して来た。

『銀座二十四帖』あらすじ(2)

ある日、コニイは子分ジープの政のことからバー「キャロル」の連中と大乱斗を演じ留置場へ放りこまれるが、その中でバーのマスターからGMという名は三室戸五郎のことで、大陸からの引揚者で年は四十才前後ということを聞き驚く。コニイの実兄だったのだ。翌朝釈放されたコニイはやがて、和歌子に花屋を手伝ってもらうことになった。和歌子も彼の店で働くことに生き甲斐を感じた。ところが三ツ星から和歌子は三室戸五郎の妻だといわれ、コニイは二度吃驚し、果して兄か否かその男と対決しに行く。ところが、意外にもそれは三室戸五郎の昔の親友であり、現在和歌子の夫である克巳であった。兄の名をかたってポンや麻薬を密売している憎い男と思った時、すでに克巳の背後に警官隊の包囲が迫り、克巳は自殺した。和歌子は、コニイと再会を約しながらも、銀座を去って行くのであった。

『銀座二十四帖』キャスト

  • 京極克巳:河津清三郎
  • 京極和歌子:月丘夢路
  • 京極珠代:江川美栄子
  • 京極みつ:相馬幸子
  • 鈴木とし:小夜福子
  • 仲町雪乃:北原三枝
  • 三室戸完(コニイ):三橋達也
  • 望月三太郎:大坂志郎
  • 桃山豪:安部徹
  • 三ツ星五郎:芦田伸介
  • 赤石峰男:岡田眞澄
  • 湯川修:長谷部健
  • 岩井:織田政雄
  • 双葉:菊野明子
  • 初枝:渡規子
  • 久子:関弘子
  • ジープの政:中野浅夫
  • ルリちゃん:浅丘ルリ子
  • 運転手のジュン公:柴田新
  • ジョッキー:森繁久彌

『銀座二十四帖』スタッフ

  • 監督:川島雄三
  • 脚色:柳沢類寿
  • 原作:井上友一郎
  • 製作:岩井金男
  • 撮影:横山実
  • 美術:中村公彦
  • 音楽:仁木他喜雄
  • 録音:福島信男
  • 照明:森年男

夜の蝶

『夜の蝶』

『夜の蝶』は、1957年(昭和32年)7月28日に公開された日本映画。原作の川口松太郎の『夜の蝶』は、当時銀座で人気を二分していたクラブ・ママ、『エスポワール』の川辺るみ子と『おそめ』の上羽秀がモデルである。小説では、川辺がマチ、上羽がお菊の名で二人の確執が描かれている。小説と映画のヒットにより、「夜の蝶」「ホステス」などの言葉が流行語になり、マスコミで大きく取り上げられた[1]。るみ子と秀はライバル同士ではあったが、後年秀が店をたたむ際、るみ子にだけ打ち明け、二人で抱き合い泣いたという[2]。銀座の酒場に生きる女たちの執念あふれる世俗的な作品。この映画化の元は「中央公論」の川口松太郎の小説である。「夜の蝶」という表現は一般に水商売を営む女性を指すのに用いられる。

『夜の蝶』あらすじ(1)

マダム・マリは銀座の一流バー「フランソワ」を経営し、政治や経済に携わる一流有名人との社交も上手く敏腕経営者としても知られる。その銀座に、京都の舞妓上りのおきくが事実上の殴りこみとして、バーを開くことになった。おきくは各酒場に挨拶廻りするが、その中にはマリの妹分けいのバーもあった。おきくは、けいの恋人で女給周旋業の秀二に現ナマ五万円を積み、女給の周旋を依頼、マリの陣営の一角を切り崩す。マリも負けじと対抗、この戦は夜の銀座の話題となる。マリとおきくの因縁は古く、かつて大阪で結婚したマリの夫が京都に囲った女がおきくだったのである。おきくはマリの夫の死後、京都にバーを出し、一方、自分とは二回りも歳の離れた現役医学生、原田に学費をみつぎ、将来の結婚を夢みている。

『夜の蝶』あらすじ(2)

こうして二人のマダムは鎬をけずり合っていたが、ここに関西のデパート社長白沢が東京に進出すべく、腹心の木崎を参謀格に登場、マリ・おきくの戦いはますます白熱化することになった。というのは、マリは白沢に岡惚れだったが、白沢は実はおきくのパトロンで、彼女の銀座進出に骨折り、正式の結婚さえ望んでいた。おきくの本心は原田との結婚にあったが、原田は同僚の女性浅井と結ばれて、おきくの申出は断わられた。一方、白沢の東京進出は木崎の裏切によって敗れたが、そのことを知ったマリは積極的に白沢に近づき、二人は白沢の別荘へ泊まるべく夜の京浜国道を車を駆った。二人のことを聞いたおきくは、白沢にいいたい事があるといって、自ら車を運転、二人のあとを追ったが、途中で車がぶつかり合い、マリ・おきくはあっけなく死んでしまった。

『夜の蝶』キャスト

  • マリ:京マチ子
  • おきく:山本富士子
  • けい:穂高のり子
  • 秀二:船越英二
  • 白沢一郎:山村聰
  • コロちゃん:藤田佳子
  • 木崎孝平:小沢栄太郎
  • 原田修:芥川比呂志
  • 浅井君子:近藤美恵子
  • 早苗:川上康子
  • みどり:八潮悠子
  • つねよ:瀬戸ヱニ子
  • 文江:叶順子
  • さち子:立花宮子
  • てる子:種井信子
  • かずえ:市田ひろみ
  • 京子:樋口登志子
  • ジミー:川崎敬三
  • 木ちゃん:高田宗彦
  • 小野田:見明凡太朗
  • 人見:青山敬二
  • 下山代議士:大山健二
  • 北本:丸山修
  • 花岡:伊東光一
  • フランソワの女給:楠よし子
  • 洋酒屋:潮万太郎
  • 靴みがき:ジョー・オハラ
  • 占い師:河原侃二
  • 乾分:津田駿二、飛田喜佐夫
  • 医学研究生:小津明
  • 運転手らしき男:谷謙一
  • ノアールのよし子:目黒幸子
  • 果物屋のおかみ:岡村文子
  • 平河の女中:鍵山寿子
  • 妾宅のばあや:小松みどり
  • おきくの酔客:高松英郎
  • 京都おきくバアの客:伊達三郎、天野一郎、早川雄三
  • 飛行機の客:宮島城之、杉森麟
  • フランソワの客:中村伸郎、宮口精二、三津田健、小川虎之助、十朱久雄、花布辰男

『夜の蝶』スタッフ

  • 監督:吉村公三郎
  • 製作:永田雅一
  • 原作:川口松太郎
  • 脚色:田中澄江
  • 企画:川崎治夫
  • 撮影:宮川一夫
  • 音楽:池野成
  • 美術:間野重雄
  • 録音:橋本国雄
  • 照明:伊藤幸夫

銀座のお姐ちゃん

『銀座のお姐ちゃん』

『銀座のお姐ちゃん』は、「大学のお姐ちゃん」に続くお姐ちゃんシリーズの第二作。銀座を題材とした日本映画です。「野獣死すべし(1959)」の白坂依志夫の脚本を、前作「大学のお姐ちゃん」の杉江敏男が再び監督し、「潜水艦イ-57降伏せず」の完倉泰一が撮影しました。

『銀座のお姐ちゃん』あらすじ(1)

パンチ、ピンチ、センチという愛称のある涼子・園江・季里子は友人同士だ。パンチは銀座にある週刊誌「ラッキー」の編集部に勤めている。ピンチはアポロ製薬社長の一人娘だ。センチは踊りのうまいファッションモデル。「ラッキー」がロカビリーの特集をすることになり、三人はロカビリー・マダムの久我摩耶を訪れた。ここでセンチの売込みは成功し、彼女はクラブ「ロリータ」の舞台に立つことになった。センチにはまた、漫画を描いている瓜生という恋人がいた。彼女は彼の漫画を「ラッキー」に掲載して貰うことにも成功した。パンチは、やもめ暮しのロマグレ社長と知り合い、やがて結婚しようと決心した。ところが、この社長がピンチの父・長島佐平であったから複雑だ。まだ、ピンチもパンチも佐平もこのことに気づいていない。

『銀座のお姐ちゃん』あらすじ(2)

ピンチは自らも合気道をやっているが、タフガイを渇望している。彼女が与太者を投げ飛ばしたのを見て、ロカビリーの三郎が感歎した。「ロリータ」でピンチが他人と踊っているのに我慢が出来なくなった三郎は、ピンチの横面を張った。これこそ待望のタフガイだ、彼女はたちまち恋に突入したのである。パンチ、ピンチ、センチの三人が「ロリータ」で顔を合せた。パンチをクドいているロマグレ社長がピンチの父であることが分った。ピンチのプライドが許さない。昨日までの友人を、明日はお母さんと呼ばねばならぬなんて真平ご免だ。パンチにしたって同様だ。浴びるようにウィスキーを飲み、合気道の強いピンチを娘と呼ぶなんて敬遠する。パンチは思い出す。「ラッキー」の特集で原子物理学者の助教授・田村に会い、のぼせたのだが、ピンチの出しゃばりが田村との仲を割いたのだ。惜しいことをしてしまった。しかし、三人三様、若くていきがよくって美貌だ。これからも、彼女らにのぼせあがり、痛手をうける男たちも多いことだろう。

『銀座のお姐ちゃん』キャスト

  • 淡涼子(パンチ):団令子
  • 長島園江(ピンチ):中島そのみ
  • 影山季里子(センチ):重山規子
  • 田村京助:仲代達矢
  • 川田三郎:山田真二
  • 瓜生冬彦:江原達怡
  • 久我摩耶:越路吹雪
  • 伊達邦太郎:小泉博
  • 長島佐平:上原謙
  • 大黒:田武謙三
  • 下林編集長:南道郎
  • 横山:堺左千夫
  • 村上:中山豊
  • 柴田:山田彰
  • 岩波:森川信
  • 前田悠一:八波むと志
  • スギ子:立花暎子
  • 雪子:幸田良子
  • 出前持:加藤春哉
  • 中年男:大友伸
  • 田辺:佐田豊
  • ボディビルの青年:広瀬正一
  • セサ:河美智子
  • 与太者:手塚勝己

『銀座のお姐ちゃん』スタッフ

  • 監督:杉江敏男
  • 脚本:白坂依志夫
  • 製作:藤本真澄
  • 撮影:完倉泰一
  • 美術:河東安英
  • 音楽:神津善行
  • 録音:刀根紀雄
  • 照明:森弘充